2004/12/22

音楽携帯プレイヤーの視点で見たドコモFOMA F901iC

ドコモのFOMA901iシリーズの中の1つF901iCが12月24日の発売が決まった。F901iCを気にしている理由は、初めて「iTune」と連携が出来る携帯端末だからだ。

FOMA 901iシリーズは全機種でAACコーディックの曲データを聞くことが出来る。よって下記の内容はF901iCだけでなくシリーズ全般にいえる内容かもしれない。あくまでF901iCにこだわったのはAACコーディックであれば「iTune」連携が妥当だと考えたからである。

F901iCで音楽を聞く手順は、基本的にはPC経由でMiniSDメモリーカードに曲データを書き込む事で聞くことが出来る。その為には同梱の「データリンクソフト」ソフトをPCにインストールする必要がある。

コーディックは「AAC」のみ、レートは128kbps迄であれば大丈夫のようだ。「iTune」経由でMiniSDメモリーカードに曲データを書き込むには、携帯をPCに接続後、を起動し、「iTune」から曲データを「データリンクソフト」にドラッグ&ドロップを行う。ただし、「iTune」は未添付なので自分でAppleサイトからダウンロードする必要がある。

ちなみにMiniSDメモリーカードは現在最大容量が128Mなので、128kbpsの場合、収納できる曲データは約113分程度となる。

F901iで音楽を聞く場合、操作性は簡単だ。なおかつ、連続再生モードにすれば、携帯を閉じたままでも聞くことが出来、外部ボタンで音量の調整と曲の選択が可能となる。
また閉じたときは背面ディスプレイで曲名の表示もされる。

音楽プレーヤーとして見たときの不明点と問題点を下記に示す。
1.MP3での曲データは聞くことが出来ない。その為F901iCで聞く場合、MP3をAACに変換する必要がある。
2.将来「iTune」経由で曲データを購入できる様になった時、その曲をiPodとF901iの双方に転送可能かは不明。個人的には著作権保護の仕組みを「データリンクソフト」側に持っていないため、即時の対応は難しいと思う。
3.ステレオヘッドフォンは添付していないため別途購入が必要となる。
4.曲のタイトル編集と再生順番の変更は携帯側では出来ない。それはPC側の「データリンクソフト」で行う事になる。
5.「データリンクソフト」はWindowsXPとWindows2000のみの対応となる。WindowsMeは一部ソフトが対応していない。またMacには全て対応していない。
6.音楽を聞きながら、メール作成受信、電話着信が可能か不明。
7.「iTune」からの曲の転送寺に「データリンクソフト」を起動する手間がある(できればもっと親密な連携をして欲しかった)。

F901iCが「iTune」対応になった理由は、AACコーディックへの変換ソフトとしての利用が中心だと思う。さらにiPodが現在携帯音楽プレイヤーの標準になる勢いである点から、iTuneソフトに多くの人が慣れている事も理由としてあるのかもしれない。
仮に将来日本で「iTuneミュージックストアー」での曲データ購入が出来る様になった時、iPodとF901iCの双方に曲の転送が可能になれば、その価値は大幅に上がる可能性もある。(Appleとの交渉、著作権保護機能の搭載など、その場合でも越えるべきハードルはいくつもあるため、即時は難しいと思うが・・・)

ただし、これは901iシリーズ全般に言えることだが、現段階でF901iCを携帯プレイヤーとして見れば、iPod等の携帯音楽プレイヤーをメインとした時のサブとしての位置づけだと思う。そのため、多くの方はiPodを含め携帯プレイヤーを持っているので、F901iCで音楽を聴く状況が正直わからない。よって今のところ、音楽も聴けます程度の内容と思えてしまう。個人的には、優れた音楽再生操作面、PCとの連携、AAC限定だがレートの選択が可能、など魅力的な部分があるので少し残念でもある。

つまりは、F901iCが音楽面で成功するかしないかは、全て他社であるAppleが握っていると言うことかもしれない。

追記:901iシリーズから新機能として、「セキュリティスキャン」というウィルスチェックがついたが、これは携帯OCとしてシンビアンOSを使っている事が理由の1つだと思っている。
ただし、今後は携帯に汎用OSを使う傾向となるので、ウィルスチェック機能は他社携帯も含め必須となっていくと思う。

0 件のコメント: