2005/04/20

ワシリー・グロスマンを探して 続き

帰りに図書館に寄った。目黒区の図書館は夜9時まで開館しているのでとても便利だ。
図書館に入りしばらくして女性の相談員の方に声をかけられた。

「すみません、ワシリー・グロスマンの事で調査を依頼された方ですよね」

僕が相談をしたのは男性だったので、見知らぬ女性の相談員の方より声をかけられるとは思っても見なかった。

「え、あ、はい。そうです。でもよく僕だとわかりましたね」

「あ、調査を依頼された方より話を聞いていたもので・・・」

答えになっていないと思ったけど、彼女が僕を見つけたのは事実だ。それに僕は人から言わせるとかなり目立つらしい。外見がそうさせるのか、挙動が不審なのか、どちらななのかは今もってわからない・・・

彼女の手には調査の内容と思われるファイリングケースと書籍を1冊持っていた。一瞬、「人生と運命」かと思ったが、背表紙に書かれていたのは「万物は流転する・・・」だった。

でもあれから、図書館員さんたちは調べてくれたらしい。その調査内容は、僕がネットで調べたのと同じであったが、その誠意に自然に頭が下がる。
一つの小論文が今のところ唯一の手がかりらしいが、その小論文を掲載している冊子は既に出版元では在庫切れで、ただ唯一国会図書館で資料閲覧が可能らしい。

後日に自分自身で行き、コピーをとることで話を終える。調査内容の深さでなく、その行為自体に感謝する。とてもありがたいと思う。
ところで、「万物は流転する・・・」の後書きに、ワシリー・グロスマンの事が少し載っていたが、モスクワで亡くなったらしい。でも死因についてはまったく記述がなかった。気になる。

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