2011/07/11

写真が好きだと意識したのは

写真が好きだと意識したのはそんなに昔のことではない。ただ昔からアルバムに貼ってない、どこかの引き出しに収められた写真は何故か好きだった。引き出しに忘れられたような写真。もしくは財布の中に入れておいて、度々取り出しては人に見せて説明するような写真。木箱に入れられていた写真もあった。子供の時の宝箱のような木箱。そこには写真の他色々な小物も入れられていて、一緒に古ぼけた写真が入っていた。何故そこに入れられたのかは既に誰にも分からない。その時はきっと他の小物と同様に宝物だったんだろう。それらの写真はアルバムに貼られたよそいきの写真とは違っていたし、見る人も本当に限られていた。ヴァナキュラーと言われるずっと前から、それらの写真は家族の、もしくは両親の、そして僕にとってもっとも大事な写真だった。写真ってそう言うものだと僕は思っていたし、その気持ちは今でも変わらない。

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