2005/06/21

シガーの事など

新宿に会社があったとき、今は別の場所に移転したのだが、紀伊国屋ビルの1階にあるタバコ屋さんに時々いった。シガーを買うのである。キューバ産のシガーは一本数千円する。しかもそれらのシガーはワイン貯蔵庫のように冷蔵され保管されている。その一本一本を吟味し、今日買って楽しむのはどれにしようかと考えるのである。結局、垂涎のシガーは見るだけで、一本千円位ので我慢することになるのだが、色々と迷うのは楽しい。

シガーはカッティングが命だから、カッターが重要となる。ギロチンの様に一気に均等に切る。よく西部劇などで、シガーを歯で噛み切るシーンがあるが、あれは決して、してはいけないことだ。噛み切るくらいなら、爪でちぎったほうがよっぽど美味しい。

喫味はカット面が大きいほど薄くなり、小さいほど濃くなる。勿論、火はマッチで擦ってつける、マッチもシガー用マッチでつけなければ美味しくはない。シガー用のマッチは長くて、成分としてイオウ分が少ない。

吸うときは、煙を口の中で転がす様に、肺に入れるのは少なめ、シガーは煙の味を楽しむ遊びなのだ。逆にだからこそ、喫煙場所は選ぶ事になる。一本吸い終るのに数十分かかる。匂いもシガーによって独特なので、街中で吸うわけにはいかない。どこかの適切な場所、例えばシガーバーなどに行く事になる。もしくは自宅でしかすえない。バーなどでも、匂いがきついため、お酒の匂いを楽しむ人にとって、パイプと同様に嫌がられることもある。まずは吸って良いか聞く事から始まるのは、今に始まったことではない。

考え様によっては、タバコ自体、今では吸う場所がかなり制限されている。でも、シガーもしくはパイプ好きにとっては、本当に昔から吸う場所は少なかった。

映画俳優でヘビースモーカーといえば、現在ではまずジョニーディップがあげられるだろう。ジョニーディップがタバコを吸っている写真は多い。ある写真を見たが、どうもシガレットでなくシガーだった様にみえた。少なくとも紙巻タバコではなかった。煙たそうにタバコをすう姿が似合っている。

聞くところによれば、ジョニーディップが出演した映画「デッドマン」では、彼が演じる役はタバコが吸えない男だった。そして、その彼はまわりから「たばこがないか」と聞かれ、「俺は吸わない」と答えるそうだ。そのセリフはジョニーディップがヘビースモーカーである事をしって監督がわざと付け加えたのだそうだ。

日本人でシガーが似合う男といえば、やはり吉田茂だと思う。彼のシガーはキューバでの最古ブランドである「ラ・コロナ」であった。彼は、伝説のブランドであるキューバ産シガーを吸う事で、政治家として一つの演出効果をだす事でもあったと思う。

吉田茂と同じ時期の政治家としては、チャーチルもシガー好きであった。彼のシガーはハバナ産だった。

政治家で忘れてならないのは、ケネディだろう。これはあるサイトで知ったのだが、ケネディはキューバ産のシガーを愛好していた。彼はそのシガーを大量に買い占めた後に、キューバ経済封鎖にゴーサインを出したといわれている。本当かどうかわからない逸話だが、僕は信じている。

最近僕はシガーを買っていない。好きなことは好きなのだが、わざわざ買いに行くほど好きでもないのかもしれない。それに一本数千円というのは、よほどのときでない限り吸えないのも事実でもある。ジンクスとして、映画では吸っていないシガーを胸ポケットにいれ、成功したときに吸うシーンが出てくる。日本で言えば、達磨に目を入れるのと同じだろう。できれば、そのまま達磨に目を入れるジンクスでいて欲しいと願う。選挙当選でシガーを吸えば、きっとシガーのイメージが悪くなるように思えるからだ。まぁ、そんな願いはしなくても大丈夫だとは思うが(笑

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