「KDDIは12月8日、2005年日本国際博覧会(愛知万博)向けに開発した情報端末「愛・MATE(アイメイト)」を公開した。OSにWindowsを採用した国内初の携帯電話端末となる。(CNETより抜粋)」
アイメイトは「ブルー」と「オレンジ」の2種類あり、通信機能があるのはオレンジの方だ。ブルーは入場券に埋め込まれた「ミューチップ」の読み取り ようとして使われるとのこと。ちなみにミューチップとは日立製作所が開発した無線機能を持った超小型のICチップで、紙に埋め込むために限界まで小型化し ている。愛知万博では入場券に埋め込まれるようだ。
通信機能がつく「オレンジ」の写真がCNETよりに掲載されていたが、手袋をつけて紹介しているのが、何となく面白い。なにか手袋をする理由でもあるのだろうか?
今回OSにWindowsを採用した結果、開発環境やソフトウェアが充実している為、開発期間が半年から1年間ほど短縮できたと言うことだった。確 かに愛知万博にむけて短期間での開発の選択肢としては正しいのかもしれない。でも背景として、LinuxやシンビアンOSを使用しなかった理由に、ドコモ とボーダフォンの影も感じる。ドコモはFOMAでLinux、ボーダフォンは702NKでシンビアンOSを採用しているからだ。
でも、今回は愛知万博のイベントのみの携帯端末なので、そこまで考えるのは考え過ぎかもしれないが・・・。
愛知万博での利用者の感触をみて、今後の製品として展開するかを判断するらしい。ただ、イベントでの反応をまつまでもなく、利用者の目からみると、現行見えているスペックだけでも気になる点がいくつかあるのも事実。
KDDI担当は「見た目はケータイだが、中身はパソコンと思ってもらっていい」と喋っているが、多分この言葉の持つ意味を、この担当は深く考えていないのも事実だと思う。
つまり、パソコンと定義する段階で、パソコンの持つポジティブな面と同様にネガティブな面も引き込まれ、それが携帯電話会社であるがパソコンメーカーでな いKDDIにたいする不安の面も助長される結果にならなければ良いと思うのだ。一番のネガティブな面として避けられないことは、当然の事ながらウィルスへ の対応だと思う。
携帯専用OSとして育ってきたシンビアンOSにも、一時ウィルス騒ぎがあったことを覚えている。特に今回はWindowsである。ネットのITサイ トを見れば、毎度出てくるのがWindowsの脆弱性とウィルスの記事だ。それへの対応はどうなるのであろうか?ウィルスチェックソフトを別途購入して下 さいって事になったら笑える。
パソコンと同様に、各種アプリのインストールと周辺装置の接続が可能となっている。そこで気になってくるのが、マンマシンインターフェースの部分。 つまり人が入力する際の仕方が気になる。従来と同様の数字部分を何回か押しての入力だと、対応仕切れない状況も出てくるのでないだろうか?
PDAと同様に、画面にペンを使っての入力も良いかもしれないが、画面の大きさを考えると、それも利用者としては遠慮したい気持ちが強いだろう。
それから、連続通話時間は150分、連続待受時間は30時間もパソコンとしてみても、携帯端末としてみても短いように思える。
多分この携帯端末は事業化したとき、対象顧客はビジネス利用を行う人達になると思う。OSの事を考えると、それなりの能力が必要なので、価格も高く なる事だと思う。まさしく、担当者が言いたいことは、この価格への伏線だと認識している。ビジネス向けであれば、当然に費用対効果の面で、この端末を利用 することへのメリットと使い方の提案を今後行ってくれる事も期待している。
ただ日本の通信会社で一番苦手な部分が、この新たな価値観の提言である様な気がする。できれば、使い方はお客様の方でご自由に考えてください、との突き放した事だけは止めて欲しいと思っている。
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