2004/10/30

混乱する香田さん情報

イラクで人質となっている香田さんの情報が二転三転した。発見された遺体が最終的に香田さんでないことが確認されたが、混乱した情報は香田さんのご両親にとっては地獄の責め苦だったと思う。

発見された遺体は誰だったのだろうか?イラクでは路上に多くの死体があるのかもしれないが、その数分だけ、香田さんのご両親にとっては不条理な責め苦になっていると思う。

イラクでは、今回の戦争で既に10万人以上の方が亡くなっていると聞く、戦争前はフセインの圧政でも苦しんでいたとも聞いている、イラクが外国から危険地帯のレッテルをはずす為に、あとどのくらいの期間と死が必要なのだろうか?
もしくは、イラクが危険地帯であることのレッテルなど意味がないのかもしれない、一番大事なことは、イラク国民にとって安心して生活が出来ることだと思う。でもそれがあって、そのレッテルがはずれるだろう事を思えば、あながち無縁でもないと思う。

しかし、今回の香田さんの情報の混乱は凄かった。初め、遺体が見つかったと報道されたとき、すぐにその遺体は香田さんではないと否定された。その後 に香田さんらしき遺体が見つかったとの報道があり、それは時間が経つ毎に、未確認だとしながらも、報道自体は確定の内容を呈していた。その後に、その遺体 も香田さんでないことが確認されたが、その間の僕の気持ちは恥ずかしながら揺れに揺れた。

最初に見つかった遺体と後からの遺体は別の方だったのだろうか?それも含めて報道には謎が多かった様に感じる。ニュースソースとか、誰がどの程度まで確認した話なのかとか、が要領を得ないまま、情報だけが先に来た印象を受ける。

それにしても、何故に僕はこのように香田さんの消息に気持ちが動くのだろう。それは同胞意識からくる感情に他ならないと思う。僕にとって同胞意識とは一体なんだろうとかと考える。でも現時点では、うまく説明が出来ない。

実は、誤りであった「ほぼ確定」報道を聞いた時、僕が最初に思い出したのは、以前に八王子であった強盗殺人事件だった。未だ犯人が捕まっていない事 件だが、その際に女性3人が銃で殺されている。女子高校生二人が至近距離で後頭部に、主婦のパートも同様だったと思う。記憶なので正確ではないかもしれな いが、その無慈悲な殺害を思い出した。

香田さんの事件と八王子の強盗殺人事件を同じ次元で見るのは間違えている。でも、何故かその事件を僕は思い出したのだった。人の行動はその人の考え を表しているとすれば、明らかに八王子での強盗殺人は、お金目的で殺人は証拠隠滅の行動だと思う。その際に、証拠隠滅の相手が人であることは関係なかった のだろう。香田さんを人質に取っている人は、イラクが危険地帯で外国人は入ってくるな、の意思表示により相手を殺すのかもしれない。そのあまりにも自分勝 手な無慈悲な行動に対して、全く無関係な2つの事件が僕の中で結びついたのだと思う。しかも人質を取った側の声明は一切聞かされてもいないので、なおさら その感を深くした。

僕は、今回の報道が誤りであったと聞いた後も、しばらくは上記の思いに囚われていた。

蛇足だが、一部メディアでは「ほぼ確定」を「確定」として取り扱った感じがする。そして街頭でインタビューまで試みている。その行為はマスメディア として恥ずかしい行動ではないのだろうか?聞かれた街の人にとっても迷惑だった事だろうと思う。(後で気がついたら、この記事も含め、一連の誤記事は削除 されていた)

今回のメモを読んでみると、かなり支離滅裂だ。でも日記として自分の気持ちの状態を残すために、そのまま掲載することにした。

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