2004/10/16

携帯はiPodを超えられない

携帯に様々な機能が付く事は利用者としては嬉しい事だと思う。選択肢が広がるし、その中で使いたい機能だけを使えば良いと思うからだ。その立場にた てば、今回の「EZ着うたフル」のサービスに対し僕がこんなにもこだわる必要はないのかもしれない。サービスを受けたい人が受ければ良いし、失敗しても利用者には痛くも痒くもない。

本サービスが1X WINとダブル定額の新規獲得の為の位置づけである事は間違いないと思う。またiPodがPC所有が前提である事を考えれば、本音楽利用の期待値はPCは持ってないが携帯は持っている層となり、それなりの利用者数を確保できるかもしれない。

でも現段階では携帯は決してメインの携帯音楽プレイヤーにはなり得ないと思う。それは人は最新音楽ばかりを追い求めているわけではないからだ。心に残り好き な音楽は既にCDとして、もしくはMDにして聞いている事だろう。そして新旧織り交ぜて音楽を楽しんでいると思う。これはコーディックとか著作権保護とか の問題ではない。音楽の持つ情緒面の問題なのだと思う。

ある新曲は携帯電話で、自分の好きな曲はMDかCDでと人は使いこなすであろうか?僕はそうは思わない、人は出来るだけ途切れることなく好きな音楽を聴き続けたいと思う。そういう情緒面をKDDI側は考えてくれていないように思えるのだ。

米国ではiPodに収納した音楽のプレイリスト自慢があると聞いた事がある。iPodの場合、途切れることなく自分の好きな音楽を聞く事が出来る。だからこ そプレイリスト自慢がはやると思うし、iPodがメイン携帯音楽プレイヤーになり得ていると思う。音楽をビジネスとして捉える事は別に良いけど、音楽の情 緒面を考慮しない限り音楽はビジネス面でも成功しないと思う。

iPodの場合、利用者の好みに合わせてコーディックもレートも変える事が出来る(元々Appleの標準MP3レートは160kbpsである)。iPodは何故大容量のHDDタイプとなったのかは上記の通りだと思う。
「携帯はiPodを超える」 auが狙う音楽配信ビジネス
KDDI社長小野寺氏は、着うたフルは人を感動させるクオリティを持つとして、auは「感動ケータイ」を目指すとコメント。「auは感動ケータイへ。これからも進化を続ける」とうたった。
ITmediaより抜粋
こうして考えてみると、僕が「EZ着うたフル」にこだわる理由が見えてきた。僕はこのサービスに対してこだわりがあるのではなく、音楽の持つ情緒面 を理解することなくサービス化しようとするビジネスマン達に対して憤りを感じているのだと思う。そう言う目で見ると、小野寺社長のいう「感動ケータイ」も 陳腐な響きに聞こえてくるから不思議だ

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