2004/10/20

水の話

以前、家では井戸水を使っていた。今では水道も引いてるけど、それは近くにビルが建ち水脈と水質が変わったせいだった。
それまでは家で使う水は全て井戸水だった。子供の頃、東京で記憶に残るほどの水不足になった事がある。その時も井戸水は涸れることなく水を供給してくれたし、水を近所に分ける事も出来た。夏は冷たく、冬は少し暖かい。それに本当においしい水だった。
だから、マンションが建って水質が変わったときは残念で貯まらなかったし憤りを覚えたものだ。
マンション工事現場では、基礎工事の際に水脈にぶつかったらしく(家の水脈ではなかったけど)、涸れるまでホースでずーっと水を出し続けていた。それに対し苦情を言った人もいたらしいけど、建築現場の人にそれを言っても埒もなかったらしい。
これが僕が意識した初めての環境問題だった。
地球は水の惑星とも言われるほど水が多い。でも人が飲める水の割合はほとんどない。水の多くは海水で、淡水は全体の2.5%くらいしかない事を知っ たのは、その環境問題のおかげかもしれない。2.5%の淡水の中で、極地の氷が65%も占めている。生物が生存のために頼りにしている水は全体の0.8% の水なのだ。その水を得られる者(国)と得られない者がいる。
日本の場合、消費される水と同量の水を輸入していると知ったのは最近のことだ。ヴァーチャルウォーターと言って、食物(野菜、果物、肉など)を育て る為に必要な水分の事だけど、日本が結果的に輸入しているバーチャルウォーターの量が、国内で消費される量とほぼ同じだそうだ。
知っての通りに、世界は森林破壊と温暖化から砂漠化していっている。多分日本ではまず輸入食料の不足か値上がりで水不足の影響を受ける事になりそうだ。
最近友人達と雑談で、今もっとも良い生活とはなんだろうと話し合った事がある。「物がないホテル住まいの様な生活」とか「自分にとって良いデザイン に囲まれた生活」とか「美人に囲まれた生活(これは半分冗談)」とか色々と出たけど、「環境に優しい生活」の一言には誰も反対意見は出なかった。
ただし、この生活は否が応でもする事になるのは間違いないと思う。

0 件のコメント: